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Windows?それともMacintosh(マック、マッキントッシュ)?


 以前にはあった、CPUの違いという大きなハードウェアの違いも、今はほとんどなくなってしまい、マックで市販のWindowsが動作するようになってしました。
 2011年現在、ユーザーから見たWindowsとマックのもっとも大きな違いは、OS(オペレーションシステム)と、それに伴うソフトウェアの操作性の違いです。
 なかなか、その違いは実際に使ってみないとわからないところも多いのですが、簡単にそれぞれの歴史から説明してみます。

デル株式会社 デル株式会社
IBM PC 5150 IBM PC 5150


クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 3.0 非移植 ライセンスの下に提供されています。

■Windowsの歴史

1981年、IBMがパーソナルコンピュータ(PC)を発売しました。
 そのOSとして採用されたのが、マイクロソフトのPC DOS(MS-DOS)でした。
 MS-DOSは、当時主流だった8ビットCPU向けOSであるCP/Mを16ビット向けに
 改良した、86-DOSを買収して改良したものです。
1984年、IBMがPC/ATを発売して以降、IBMはハードウェア仕様、BIOS仕様を公開し、
 さまざまな会社から互換機が発売され、PC/ATとその互換機がパソコンの主流を
 占めるようになりました。
1985年、マイクロソフトがWindows1.0を発売しますが、MS-DOS上のアプリケーション
 として動作するもので、640×480ドットの画面をタイル上に分割してメニューを並べた、
 全く実用的なものではありませんでした。
1990年、操作感やネットワーク機能が強化されたWindows3.0が発売されて実用的なもの
 となり、MS-DOSの後継として、世界中で爆発的に売れました。
その後、Windows95、98、Meとバージョンアップを重ね、互換性を維持しながら
 機能と安定性を得てきましたが、内部的にはMS-DOSの改良版という枠を超えられず、
 Windows9x系のOSは、2000年のWindowsMeで最後となりました。
その欠点を克服するため、マイクロソフトはビジネス/サーバー向けに発売してきた、
 WindowsNT系のOSを、2001年発売のWindowsXPで、一般ユーザー向けのOSと
 統合しました。
その後も、WindowsVista、Windowd7とバージョンアップを重ね、現在に至ります。

■Windowsのいいところ

使っている人が多いので、操作方法、設定等でわからないことを、身近な人に聞きやすい。
 パソコン台数で約85%を占める。
"Windowsでないと"という指定のある会社、学校がある。
 操作は、慣れたものの方が良い。
マックに比べて、ソフトの種類が多い。
 フリーウェア、ゲームなどでは、圧倒的。
マック版よりソフトの値段が安い。
販売店が多い。パソコンショップのほとんどで扱っている。
マックに比べて、値段が安いものが多い。
マックに比べて、ソフトが高機能。
マックに比べて、使用できる周辺機器が多い。

■Windowsの悪いところ

一般的過ぎて、面白みがない。
ソフトの操作方法が説明的、ソフトのデザインが機械的。
パソコンのデザインに魅力がない、安っぽいものが多い。
マッキントッシュのファイルは扱えない。ファイル拡張子が絶対必要。
ファイル名に大文字、小文字の区別がないので、問題が起きる場合がある。
Windows、Officeなど、マイクロソフトからソフトの認証を受けないと、使用できなくなる。
マイクロソフトからのソフトの更新が多すぎ。

Macintosh 128k Macintosh 128k


クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
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■Macintosh(マック)の歴史

アップルは1977年に発売した8ビットのパソコン、Apple IIで大成功しましたが、
 1983年に発売したLisa(リサ)は、先進的な機能と操作性を持っていたが、動作が遅くて
 価格が高かったため、商業的には失敗しました。Lisaプロジェクトから外されていた
 ジョブズ(現:アップルCEO)がMacintoshプロジェクトの方向を大きく変え、
 1984年に初代Macintoshが発売されました。
当初は白黒モニタのみの本体一体型でしたが、1987年、Macintosh IIでモニタが分離され、
 カラー化もなされました。その後、CD-ROMドライブも標準で搭載するようになりました。
1993年アップルは、それまでのCPU、モトローラの680x0から、IBM/モトローラ共同開発の
 PowerPC(パワーピーシー)に変更したPower Macintosh(パワーマッキントッシュ)を
 発売しました。ソフトは、680x0のコードを、高速にソフトエミュレーションして
 実行しましたが、CPUが高速であったこともあり、遅くはありませんでした。
1998年、モニタ本体一体型のiMacが発売され、世界中で爆発的に売れました。
 機器の接続にUSBが中心で使用され、USB接続が標準となりました。
2001年、Mac OS X(オーエステン)が発売となりました。それまでのMac OS 9とは
 大きく違うことから、Mac OS X上のソフトエミュレーションで、OS 9上のソフトを実行して
 互換性を保ちました。OS 9では、セキュリティ、拡張性、安定性で限界が来ていました。
2006年、CPUをPowerPCからインテルのPentium(ペンティアム)系に
 変更したiMacとMac Book Proを発売しました。PowerPC用のソフトは、
 Rosetta(ロゼッタ)というソフトエミュレーションで実行します。
 CPUの変更理由は、今後のPowerPCの省電力能力、処理速度が
 劣っていてるからということです。
 そして、現在に至ります。

■Macintosh(マック)のいいところ

Boot Camp(ブートキャンプ)、VM-Ware(ブイエムウェア)を使用すれば、
 マックでWindowsそのものを無料で使用できる。(ただしWindowsのライセンスは別途必要。)
 VM-WareはOS-X上のエミュレータだが、Boot CampはWindowsそのものを
 起動するので高速。
デザインに魅力がある。高級感がある。
iPod、iPhone、iPadなど、アップルの製品との連携が良い。
Windowsの人とは一味違ったパソコン生活を味わうことができる。
操作に一貫性があり、視覚的で直感的な操作ができる。
Windowsのファイルでも、Linux、マックのファイルでも、どれでも扱える。
大学、研究所、病院、出版社、印刷所などでは、まだ使用率が高い。
GUI、3.5インチFD、USB、WYSIWYG(ウィズウィグ)、ポストスクリプト、
 ハイパーカード、QuickTime(クイックタイム)、マルチメディアなど、ソフト、ハード共に
 高い設計思想と、先進的な役割を果たしてきた歴史がある。
OSの変更、2度のCPUの変更にもかかわらず、大きなトラブルなく移行してきた高い技術力。
手軽にUNIX(ユニックス)を体験することができる。
 UNIXのもつ、膨大なフリーウェア、ライブラリなどの資産を無料で使用できる。

■Macintosh(マック)の悪いところ

使っている人が少ないので、身近で操作方法、設定等の疑問点を聞きにくい。
 パソコン台数で約15%を占める。
Windowsパソコンと比べると、高価。
Windowsパソコンと比べると、ソフト、周辺機器が少ない。
 フリーウェア、ゲームなどでは、圧倒的。
Windowsパソコンと比べると、販売店が少ない。
Windowsパソコンと比べると、ソフトの機能が少ない。値段が高い。
マウスに右ボタンがないので、同様の操作を行うには、左手でキーを押しながら
 クリックしなければならない。(Windows用マウスで同様の機能が使用できます。)
Windowsの共有フォルダのような形で他人とフォルダを共有できない。
 それぞれのユーザーのフォルダを公開する形になるので、ファイルの権限変更を
 忘れると使用できない。(同じように共有するには、OS X Serverが必要とのこと。)
路線が急に変わる場合があるので、いつまで現路線なのか不安がある。


Macを使うメリットは、段々と減ってきているようですが、あのデザインと質感で、Windowsが使用できるというのは、大きな魅了だと思います。

(2011/8/17)
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